チャイナボタンのお話。旗袍的一字扣。
今回はチャイナボタンについてのお話です。
チャイナボタンと言えば、多くの方は「お釈迦結び」をイメージするでしょう。私は「一文字ボタン」と呼びます。
一文字ボタン(一字扣)はもっとも一般的な結び方でほとんどのチャイナ服に使われます。
結び方も何種類かありますが、私は母から教わったやり方で作っています。母が言うには、きれいな一文字ボタンは出来上がった時、二本の“足”が閉じています。結び方によって開いているものもあります。
実はこのチャイナボタンは前回紹介したパイピング(シングルのもの)よりも手間がかかります。
チャイナボタンの結び方
- まずパイピングと同様に、生地に芯地を貼ります。
- 次に斜め45度のバイアスでカットします。いろいろ試した結果、私は2.3cm幅が一番作りやすいです。
- カットしたテープを中表に合わせてミシンで縫います。
- 筒状になったこの細いテープをひっくり返します。
- 最後にこの筒の中に芯となる糸を通します。
糸を通すことによって、滑らさと膨らみがでます。
これもいろいろ試した結果、細い綿糸を2本通すのは一番きれいです。
ここまでやっと一文字ボタンを結ぶ準備ができました。ボタンを結ぶ準備はとても大変です、しかし結んだボタンを服に縫い付けるのもまた大変な作業です。
だいたいロングの旗袍には12個前後付けます。
チャイナボタンを作って、縫い付ける作業は一着の旗袍を縫い上げる時間とほぼ同じです。
現在市販の旗袍はおそらくファスナーで留めるものが多いです、手間のかかる手作業が減っています。
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