ウールの小紋:50年代香港スタイル
- 表地:ウールの小紋
- 裏地:正絹の長襦袢
- パイピング:コットン
- レース:MOKUBA
- 襟元ボタン:ドイツ製ガラスボタン
反物は裁断前に一度シルクやウール専用の洗剤で洗いました。古い反物の匂いを取る為と縮ませる為でした。
50年代香港スタイルの旗袍は楊成貴先生の教材を基に作りました、特徴を簡単に説明します。
ちなみに現代の多くは改良旗袍です。
改良旗袍は今インターネットや中国のお店で簡単に手に入れます。香港スタイルと改良は両方とも接袖タイプで一見同じに見えますが、細かいところでそれぞれに特徴があるあります。
香港スタイル
ダーツの入れ方
個人の体の特徴でダーツの曲線を変えてます。
肩の線
アジア人の女性はなで肩が多い為、個人の肩の型によって傾斜度とカーブを調整します。
袖
袖山を低くします、袖山が低いと腕の運動量が増え、前後上下に動いた時、身頃を吊る分量が少なくなります。
改良スタイル
ダーツの入れ方
量産の為、ダーツの形は統一していて、普通に立体感を出しています。
肩の線
こちらも量産の為、肩の傾斜度やカーブの形を統一している。男性のスーツに似たきっちりした肩のラインが多いです。
袖
袖は肩と連動していて、きっちりシルエットを出す為、袖山を高くします。
袖山が高いと静止状態の時は綺麗できっちりした肩ラインになります。
しかし腕を少し上げると身頃全体が吊られ上の方にシワ寄せます。
以上は大まかな特徴です、つまり香港スタイル旗袍が与える印象は、フェミニンでしなやか、ソフトなイメージ、実際着用して動きやすい、普段着向き。
改良旗袍が与える印象は、かっこ良くて凛々しい、肩ラインもしっかりしていて男性に負けない位に強い女性。舞台衣装に向いているかも知れません。
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